【開発者インタビュー】旅の哲学が、デザインの原点に。4 SPRINGが描く「日常と旅のシームレスな世界」

【開発者インタビュー】旅の哲学が、デザインの原点に。4 SPRINGが描く「日常と旅のシームレスな世界」

旅は私たちに非日常の興奮と新たな発見をもたらします。しかし、その一歩を踏み出すには、準備や移動、そして持ち物選びが欠かせません。
4 SPRINGでは、プロダクトデザインの力であなたの“旅の一歩目”を軽やかにすることを目指しています。デザイナー自らが企画・設計から素材選び、量産までを一貫して手がけています。こうして他社にはない品質と利便性を追求しているのです。
今回は、その想いを形にした弊社デザイナー・佐藤に、開発の裏側と込められた情熱について話を聞きました。

デザインは、問題を解決するもの

――デザインのキャリア形成において、転機となった出来事について教えていただけますか?

私はもともと工学部でロジカルな思考を学んでいました。しかし、デザイン学校で出会った恩師にこう言われたのです。

「形だけをつくっても価値は生まれない。デザインは人の課題を解決することだ。そのためには、人を知らなければならない。人々の生活の中で何が起きているのか、どういう行動をしているのか、その本質を理解する必要がある」

この言葉に大きな衝撃を受け、デザイナーとして歩む原点となりました。 ― 佐藤

旅との出会いが、開発の原点に

――その哲学が確立された後、旅との出会いが開発の原点になったそうですね。どのような経験だったのでしょうか?

転機が訪れたのは20代後半の頃です。偶然手にした『古事記』に心を奪われました。それまで日本史は苦手だったのですが、『古事記』に描かれる文化や人々の営みに触れ、その奥深さに気づきました。次第に、登場する土地を実際に巡るようになり、車で鹿児島から宮崎、熊本へと北上する道中は、かけがえのない時間でした。歴史の物語が息づく土地を訪れ、その空気を肌で感じることで得られる気づきや感動を強く実感したのです。
この経験は、デザイナーとしての私の発想にも大きな影響を与えました。4 SPRINGの製品設計には、その気づきを反映しています。企画を重ねるごとに現場での使い勝手を徹底的に検証し、実際の移動シーンに耐えうる耐久性と操作性を磨き上げました。 ― 佐藤

日常を旅の入り口に。商品へのこだわり

――4 SPRINGの主力商品であるかる旅圧縮バッグについて、開発のコンセプトやこだわりを教えてください。

現代の消費者は「タイパ(タイムパフォーマンス)」を重視し、無駄な時間を徹底的に排除したいと考えています。このタイパ志向に応えるべく、4 SPRINGが自信をもってお届けしているのがかる旅圧縮バッグです。

――新商品のフラットシリーズでは、特にどのような点を重視されたのでしょうか?

新シリーズでは、日常使いのバッグにも無理なく収まるサイズ感を追求しました。特にA4サイズの「Mサイズ」は、そのコンセプトを象徴するアイテムです。バッグがA4サイズベースであれば、持ち物をフラットに収められる。そうすることで、簡単な用意で『明日、ちょっと旅に行こう』という気持ちになれることを目指しています。 ― 佐藤

――佐藤さんご自身の経験も反映されているのでしょうか?

はい。私自身、1回の出張で1〜2泊することが多く、荷物を大きくしたくないという課題を抱えていました。新しいバッグにすると、どうしても忘れ物が増えてしまうんです。だから、普段の持ち物に旅に必要なものをスマートに収められるようにしたいと思いました。
また、LサイズはA3サイズの荷物に対応し、機内持ち込みできるバックパックにも収まる設計にしています。荷物量に応じて使い分けられる柔軟性も兼ね備えてシリーズ化しました。 ― 佐藤

耐久性と安全性を追求した、妥協なき素材選び

――商品づくりで、特にこだわったポイントはありますか?

4 SPRINGの商品には、目に見えない部分にまで徹底したこだわりが詰まっています。特に圧縮バッグには、一般的な製品が抱える「破れやすい」「空気が漏れやすい」といった課題を解決する工夫を盛り込みました。

バルブで簡単に圧縮できるだけでなく、袋が弾けたり再び空気が入ったりしないよう、ナイロンとTPUをラミネート加工しています。柔軟性がありながら非常に丈夫で、強度の高い製品に仕上がっています。 ― 佐藤

この素材へのこだわりは、製品の耐久性を飛躍的に高め、ユーザーが安心して長く使える価値を提供します。丈夫さは4 SPRINGの根幹であり、新たな挑戦の軸でもあります。

商品イメージ

「商品開発」の旅は、続く

――最後に、今後の商品開発に対する想いや、チームメンバーとのコミュニケーションで大切にしていることを教えてください。

商品は“使われる”ことで価値が証明される。だからこそ、妥協のない設計で、いつまでも新鮮な体験を届けたいと考えています。 ― 佐藤

4 SPRINGの開発チームでは、デザイナー自らが企画会議で意見を求め、ブランドの想いを共有しています。

商品を世に出すとき、必ず『この商品をどこに落とし込むのか』という課題に直面します。そのとき、ただのモノとしてではなく、ブランドの想いに沿った形で、旅という体験をどう豊かにできるかを考える。そのためのコミュニケーションを大切にしています。 ― 佐藤

4 SPRINGは、単なるモノづくりを超え、旅という体験そのものをデザインするブランドです。デザイナー・佐藤が旅への情熱と「問題を解決する」というデザイン哲学を融合させて生み出したアイテムは、きっと多くの人々の心に響き、日常に新しい発見と旅の喜びをもたらしてくれるでしょう。

商品イメージ